6.2 組み込みモジュール time

 

このモジュールは様々な時間関連の関数を提供します。これは常に利用可能です。

用語と慣例についての説明を順に述べます。

このモジュールは以下の関数とデータアイテムを定義しています。

altzone
ローカルなDST時間帯のオフセットで、定義されていれば0番目の子午線の西側での 秒数で表現されます。ローカルなDST時間帯が0番目の子午線の東側であれば負の数 になります(英国を含む西ヨーロッパのように)。 daylightが0でないときのみ使用するようにして下さい。

asctime (tuple)
gmtime()またはlocaltime()が返すような時間のタプル表現を 'Sun Jun 20 23:21:05 1993'のような形式の24文字の文字列に変換します。
注:Cの同じ名前の関数と異なり最後の改行はありません。

clock ()
現在のCPU時間を秒を単位とした浮動小数として返します。 精度と実際には「CPU時間」 そのものの意味付けは 同じ名前のCの関数のそれに依存します。しかしいずれにしてもこれはパイソンの ベンチマーキングまたはタイミングアルゴリズム用に使われる関数となります。

ctime (secs)
エポックからの秒数で表現された時間をローカル時間を表す文字列に変換します。 ctime(secs)asctime(localtime(secs))と 同じです。

daylight
DST時間帯が定義されていれば0ではありません。

gmtime (secs)
エポックからの秒数で表現された時間を夏時間フラグが常に0であるUTCの 時間タプルに変換します。秒の端数は無視されます。

localtime (secs)
gmtime()に似ていますがローカル時間に変換します。 DSTが与えられた時間に適用されていれば夏時間フラグは1に設定されます。

mktime (tuple)
これはlocaltimeの逆関数です。引き数はUTCではなくローカル時間を 表現する完全な9つの要素を持つタプル(夏時間フラグが必要です。不明であれば夏時間 フラグに-1を渡してください)です。 これはtime()との互換性のために浮動小数を返します。 入力値が有効な時間表現ではない場合には、OverflowError例外が 発生します。

sleep (secs)
与えられた秒数の間実行を中断します。より正確なスリープ時間を指示するために 引き数に浮動小数を渡すことも出来ます。

strftime (format, tuple)
gmtime()またはlocaltime()が返すような時間のタプル表現 をフォーマット引き数で指定されたような文字列に変換します。

以下の命令(オプションのフィールド幅と精度指定を省略しています) がその意味で示された文字で置き換えられます。

命令 意味
%a 短縮された曜日の名称(そのロケールでの)
%A 完全な曜日の名称(そのロケールでの)
%b 短縮された月の名称(そのロケールでの)
%B 完全な月の名称(そのロケールでの)
%c 適切な日付けと時間表現(そのロケールでの)
%d 10進数での月内の日数 [01,31]
%H 10進数での時間(24時間制) [00,23].
%I 10進数での時間(12時間制) [01,12].
%j 10進数での年内の日数 [001,366].
%m 10進数での月 [01,12]
%M 10進数での分 [00,59]
%p AMまたはPMと同等のもの(そのロケールでの)
%S 10進数での秒 [00,61]
%U 10進数での年内の週番号(週の開始は日曜として) [00,53] 新年の最初の日曜までのすべての日は0番目の週と考えられます。
%w 10進数での曜日 [0(日曜),6].
%W 10進数での年内の週番号(週の開始は月曜として) [00,53] 新年の最初の月曜までのすべての日は0番目の週と考えられます。
%x 適切な日付け表現(そのロケールでの)
%X 適切な時間表現(そのロケールでの)
%y 10進数での世紀を除いた年 [00,99]
%Y 10進数での世紀を入れた年
%Z 時間帯の名前(または時間帯がなければ文字は入りません)
%% %

追加の命令があるプラットフォームではサポートされているかもしれませんが、 ここにあげられたもののみがANSI Cで標準化された意味を持っています。

いくつかのプラットフォームではオプションのフィールド幅と精度指定は 命令の最初の%のすぐ後に指定することができますが、これは 移植性は良くありません。フィールド幅は通常2ですが%jについては 3です。

time ()
エポックからの秒数で表現された浮動小数として時間をUTCで返します。 時間は常に浮動小数として返されますが、すべてのシステムで1秒より良い精度 で時間を提供しているわけではないことに注意して下さい。

timezone
0番目の子午線の西側での秒数で表現されたローカル(DSTでない)時間帯の オフセットです。(つまり西ヨーロッパのほとんどでは負で、米国では正で、 英国では0です。)

tzname
2つの文字列からなるタプルです。1番目はローカル(DSTでない)時間帯の 名前で、2番目はローカルDST時間帯の名前です。 DST時間帯が定義されていなければ2番目の文字列を使うべきではありません。

guido@python.org