3.11 標準モジュール copy

    

このモジュールは、 いわゆる 浅いコピーと深いコピーの演算を提供します。

インターフェース概要:

import copy

x = copy.copy(y)        # yの浅いコピーを作成
x = copy.deepcopy(y)    # yの深いコピーを作成

エラー発生時には, 例外copy.errorが上げられます。

浅いコピーと深いコピーの違いは、複合オブジェクト （リストやクラスインスタンスのように、 他のオブジェクトを持っているオブジェクト）をコピーする場合に 影響します。

• 浅いコピーは、新しい複合オブジェクトを作成して、オリジナルのオブジェクト 内で見つかったオブジェクトへの参照を全て 挿入します。

• 深いコピーは、新しい複合オブジェクトを作成して、オリジナルのオブジェクト 内で見つかったオブジェクトのコピーを再帰的に挿入します。

浅いコピーにはなくて深いコピーにだけにある問題が２つあります。

• 再帰的オブジェクト（それ自身に関する参照を直接または間接に含む複合オブジェクト） は再帰的なループを起こさせます。

• 深いコピーはすべてをコピーするので、コピーし過ぎる可能性があります。 例えばコピーの間でも共有すべき管理的なデータ構造などです。

パイソンのdeepcopy()操作はこれらの問題を以下の方法で回避しています。

• 現在のコピー経過中には既にコピーされたオブジェクトのテーブルを保持しています。

• ユーザが定義したクラスでコピー操作またはコピーされるコンポーネントのセットを オーバライドできるようにしています。

このバージョンはモジュール、クラス、関数、メソッド、またはスタックトレース、 スタックフレーム、またはファイル、ソケット、ウインドウ、または配列、または その他似たようなタイプはコピーしません。

クラスはピクルを制御するために使うのと同じインタフェースをコピーを制御 するために使うことが出来ます。 それらは__getinitargs__(), __getstate__()と __setstate__()というメソッドで定義されています。 これらのメソッドに関する情報はモジュールpickleの説明を参照して下さい。